岐阜市『鈴音♬Rinne.♪*゜』ピアノ教室のすず先生です(^^♪
今日は「ピアノと心」の関わりについて語ってみようと思います。
まず声を大にして言いたいのは、ピアノは決して音楽の授業のための塾ではないということです。
ごくまれなケースですが
「音楽の時間に落ちこぼれないよう程度に楽譜がよめるようになればいいのですが・・・。」
という保護者様。
本当にそれでいいのでしょうか?
それだったら、わざわざピアノ教室に通わなくてもよめるようになりますよ?
五線譜片手にお勉強すれば良いのですから。
自宅練習用の楽器を持っていただく必要もありません。
でも学校の音楽のために習わせたいのは大人の邪なエゴに過ぎないと思いませんか?
お子様はもっと純粋に、ピアノへのあこがれをもって来てくれています。
それを大人のエゴに取り込んでしまわないようにして欲しいなと思います。
究極、楽譜がよめなくても弾けるようになったら素敵だと思いませんか?
ピアニストの辻井伸行さんは、楽譜ではなく耳から音を聴き取って演奏されます。
それであの唯一無二の音色が生まれるんですね。
ピアノレッスンに対しての指導方法は本当にたくさんあります。
学校教育のように何か指針があって統一されているものではありませんから、各講師の手腕にゆだねられています。
楽譜を正確に読み取って正確に演奏する事を目的とされている教室も存在するかと思いますが、私はそれだけではつまらないと感じてしまいます。
もっと自由に、心に導かれるままに演奏て欲しいと思ってしまうのです。
なので幼児期にはたくさん音楽遊びをしますし、音楽を聴いて色ぬり(お絵描き)などもしています。
音楽を心と体を使って自由にノビノビと感じて、表現する事を大切にしています。
そして悲しいかな・・・小学生になってしまうと「耳」は退化する一方だとご存じでしょうか?
聴く力が天才的な幼児期に、耳をフルに使って感じて欲しいと思います。
そういうレッスンが、後々ピアノ演奏の表現力として威力を発揮してくれます。
音楽は誰かに何かを伝えるためのツールだと思います。
(私にとってはピアノが第二言語です♪)
演奏を通して誰かに何かを伝えたいのであれば「ただ間違えずにドレミを弾くだけ」では難しいのです。
例えば結婚式の祝辞。
間違えたくないからと原稿をガン見したまま棒読みするのでは、お祝いしたいという気持ちが伝わらないと思いませんか?
それよりも、間違ってもいいから自分の言葉で新郎新婦の顔を見てにこやかに話した方が気持ちが伝わりますよね?
音楽も同じなのです。
楽譜を棒読みするだけにならないように、あの手この手でレッスンを工夫しています。
ご家庭でできる事もありますよ!!!
例えば夏休みにキャンプに行ったとしましょう。
川で泳いで、魚釣りをして、バーベキューをして、お昼寝は木陰で・・・。
その体験をしたかどうかという事でなく、そういった体験の中で何を感じたか?を言葉にしてお子様とシェアして欲しいなと思います。
川の流れはどうだった?
水は冷たかった?
木陰で昼寝をした時は、どんな風が吹いていた?その風は色に例えるならどんな色?
仁王立ちで「練習しなさい!」と声を張り上げる事ではなく(笑)こういった心を豊かにする体験を、ご家族でして欲しいなと思います。
そう言えば・・・。
幼い時には理解できなかった表現が大人になってしっくりとハマる事がありますが、それは歳を重ねることで得てきた実体験が増えたことで、その楽曲に対する思いがリンクしやすくなったのだと思います。
あの頃に弾いた懐かしい曲を、大人になってからもう一度弾き直してみるのも良いですね!
でも大人になるにつれて、何かを感じる機会が薄れてきてしまいますよね・・・。
どこに行くのも車。
建物の中は常にエアコンで温度管理。
外に出るのは、慌ただしく洗濯物を干す時と取り込む時だけ!なんて日もあったり(笑)
桜が散った後の新緑の輝きとか、建物と建物の隙間に落ちていく夕陽の切なさとか、星空を眺めながら思う自分のちっぽけさとか・・・。
私自身もより豊かな表現力をもってピアノ演奏ができるよう、心を磨く時間を作っていきたいなと思います♪