練習しなさいと言わないで

2024.02.07

今日は常々思っていることを書いてみようと思います。
どのご家庭でもぶつかる「自宅練習」について
すず先生の自論を吐き出してみます!

ピアノはコツコツ練習しないと上達しません。
そして、ある程度弾けるようになったからと言って練習するのをやめてしまうと
途端に弾けなくなってしまいます。
今でこそ、少しでも弾かないと落ち着かなくて…日課になっているのですが
子どものころはピアノの練習をするのが大嫌いでした(笑)
その理由は恐らく、母やピアノの先生が口癖になっていた
「練習しなさい」のワードのせいだと思います。

〇〇しなさい!と命令されると、何故かやる気が失せる不思議。
これは子どもに限ったことではなく、大人も同じだと思います。
学校の宿題も同じですね。
「宿題やりなさい!」と我が子に言うと
「今やろうと思ってたのに!」と逆切れされたこともあります(笑)

そんな理由で、鈴音Piano Lessonでは「練習しなさい」はNGワードです!
私も使いませんし、保護者の方にも初めにお伝えしています。
そして、いつでも好きな時にピアノが弾ける環境づくりをお願いしています。

大人の生徒さんにも「練習しなさい」ワードは使いませんよ~!
お仕事や家事の合間をぬって、教室に足を運んでくださる事に意味があるし
「上達したい!」という気持ちが育ってくると自然と練習したくなるものです。
大人の生徒さんの場合は、練習云々というより、レッスンに通いたいと思う気持ちを、いかにキープできるかが鍵なのかなと思っています。
レッスンに来る前と帰る時を比べて、少しでも心が明かるく軽やかになっていただけたら嬉しいなと思いながらレッスンしています。

子どもの生徒さんとは、最初のお約束として
「毎日お家の人に聞いてもらいましょう」
という項目を作っています。
でもこれも、必ず守っているかをチェックするわけではありません。
そうやって言葉で縛り付ける前に、お家で弾きたくなるようなレッスンを、私(講師)自身が工夫していく事が大切だと思っています。
レッスンが楽しくて、新しく覚えた事や先生に褒められた事は、自然とお家の人に聞いてもらいたくなるものだと思います。

そしてもし、ご家庭で声をかけられる場合は
「〇〇ちゃんのピアノ聞きたいな~」
「お母さんにも今日のレッスンどんなことやったのか教えて欲しいは~」
など、決して強制しないように注意してもらっています。

そ・の・か・わ・り!

聞きたいなと言ったからには、ちゃんとお子様のピアノを聞いてあげて欲しいし、大げさなくらいに褒めてあげて下さいともお伝えしています。

そしてもう一つ。
ピアノ経験者の保護者様は、ついついお子様にピアノ指導をしてしまいがちなのですが、それもお断りしています。
お家でお母さまに教えられ、教室では先生に教えられと続けていくと、どこかで何かが食い違う事もあり、お子様は混乱してしまいます。
お家で指導をするのであれば、そもそも教室にレッスンを受けに行く必要がないのではないでしょうか?

また、初めのうちは簡単な内容のテキストなので、ピアノ経験がない方でも大人であれば理解できる内容です。
教室で習ってきた事を聞いてもらいたくて、一生懸命やってみたのに、お母さんに「そこ違うよ!こうだよ!」とスパルタ教育が始まってしまうと、お子様は、お家でピアノを弾くのが嫌になってしまいます。

お家で練習しなくなるお子様の原因は、ほとんどこのパターンのようです。
そして実は私も我が子に「練習しなさい!」「そこは違うよ!こう弾くんだよ!」
とガンガン攻めまくって(笑)
結果わずか5年でピアノを止めてしまいました(´;ω;`)

練習は、自分自身が「やろう!」と思ってやらなければ効果は半減してしまいます。
そして、少しくらいサボっても良いのです(笑)
サボった事で結果何が起こるか……それも経験してもらいましょう!
そうやって、ゆっくりと自分らしいピアノとの係わり方を、自分で見つけていって欲しいと思います。
回りの子に比べて少し上達が遅くたって良いじゃないですか!
コンクールに出られなくたって良いじゃないですか!
ピアノは音楽なのです。
音を楽しむものなのです。
自分が自分らしく楽しめる音楽こそが、本物なのだと思います。
そして私は、その音楽を楽しむための最も身近な存在として最大限サポートしてあげたいと思います。

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