岐阜市のピアノ教室『鈴音♬Rinne.♪*゜』
すず先生です(*^^*)
今日は大好きなシューベルトのピアノソナタを紹介しようと思います。
因みに私はベートーベンも大好きなのですが、シューベルトもベートーベンをリスペクトしていたようで、音楽性としてはかなり影響があったようです。
ベートーベンの才能をリスペクトしつつも、同じ土俵で作曲家として名を連なる為には『ベートーベンのような曲』ではないものを求められるだろうし、シューベルト自身もそれを追い求めたようです。
同じ時代を生きた2人は、お互いに影響し合ったとも言われています。
そして何と、ベートーベンとシューベルトのお墓は隣同士!
生涯で一度しか会った事がない2人のようですが、今頃は現世では叶わなかった音楽談義をしているのかもしれません・・・。
2人が影響し合ったという話を受けて、自分がこの2人の音楽に魅入られた理由が分かるような気がしました。
作曲スタイルは全く違いますが、根底にある何かが寄り添っているのかもしれません。
ところで。
シューベルトがピアノソナタを作曲している事を知らない人も多いのではないでしょうか?
シューベルトは31歳という若さでこの世を去ったのですが、交響曲からピアノ曲とジャンルの幅が広く、何と1000曲近く残しています。
特に歌曲は約600曲にも及ぶとされている為「歌曲王」とも呼ばれています。
中でも特に有名な「魔王」は、ゲーテの詩を用いて作曲されました。
シューベルトは何と約70曲にゲーテの詩を用いています。
「アベマリア」も有名ですね。
とても綺麗な戦慄で、「魔王」とは対位的です。
因みに「アベマリア」として広く知られていますが、これは歌曲集「湖上の美人」の中の「エレンの歌第3番」を指します。
さてさて、本題のピアノソナタは全部で21曲残されていて、特に晩年に作曲された19〜21番は3部作とされ有名ですが、私は敢えて16番を推します!
小難しい理由は全くありません(笑)
何でしょうね・・・何故か聞いていると、どんどん世界に引き込まれてしまうんです。
若くして病におかされ、10年近く死の恐怖と戦っていたであろう彼の心の声が聞こえてくるような気がしてなりません。
インパクトのある強い音で始まったはずなのに、いつの間にか目の前の景色が穏やかになり、そしてまた、いつの間にか苦悩のどん底へ引き摺り込まれまれたり、何かを悟ったような、諦めたような瞬間に出くわしたりと、目まぐるしく変化しているのに、それが物凄く自然です。
あれ?さっきまであそこに居たのに、いつの間にワープした?!と思いながらも、どんどん運ばれていってしまう感覚でしょうか・・・。
彼の生涯を知って更に、この曲が大好きになりました。
少し前に『のだめカンタービレ』でコンクールの課題曲として取り上げられた時に、日本では広く周知されたと思います。
でも「のだめカンタービレ」で使われていたのは、かなりのショートバージョンで、本当は第一楽章だけでも10分!全楽章だと30分を超える大作です。
私的には「アルフレッド・ブレンデル」の演奏が一番好きで、いつかこんな風に弾きたい!と日夜練習しております。
何度聞いても飽きません。
そして、聞くだび練習意欲が沸きます(笑)
明日はシューベルトにどっぷり浸かろうと思います!