自分で考える力

2024.03.01

講師を始めた頃は、とにかく今まで自分が学んだものを生徒さんにいかに伝えていくかを考えてレッスンしていました。
というか、それしか出来なかったという方が正しいかな。
自分が歩んできた道をそのまま伝授する。
教室で使うテキストも、自分が使ったことがあるもののみ。
でもある時ふと思いました。

これはただの押し付けではないか?

そして我が恩師を思いました。
私の師は、あまり多くのことを教えてくれる人ではありませんでした。
それを不満に思ったことも正直あります。
失礼ながら、頼りないなと思ったことも・・・。
でもそれが、どうしたらこのパッセージを難なく弾きこなせるようになるのかを研究したり、作曲者について興味が湧いて調べてみたり、色んな事が自ら湧いてくるものになったと今では分かります。

人に教えるという事は、押し付けることではない。
この当たり前のことが、いざその立場に立ってみると見えなくなることがあります。
分かっていてもついつい手を出しすぎる性分で(笑)
もちろん基礎的な部分は指導していく必要はありますが、ある程度の基礎力がついた生徒さん達には、自分で考えて答えを探そうとする意志が育ってくれたらいいなと思います。
かっこいいこと言っていますが、コレ結構難しいんですよ~。
それぞれの個性に向き合う器が私に必要なのです。
・・・ひたすら頑張ります!!!

これは子育てにも当てはまりますよね。
あまり手を出しすぎると、お母さんに言われないと何もできない子になってしまう。

先生に言われた通りにしか弾けないなんていう『ピアノ弾きロボット』ではなく、私の事なんか、ひょいと飛び越えてくれるような人になって欲しいと心から思います。

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